若手弁護士の情報法ブログ

某都市圏で開業している若手弁護士が日々の業務やニュースで感じたこと、業務において役に立つ書籍の紹介等を記していきます。情報法・パーソナルデータ関係の投稿が多いです。

判例紹介

草野判事個別意見に見る法解釈の技法

この記事は裏 法務系Advent Calendarのエントリーです。 裏 法務系 Advent Calendar 2020 - Adventar Legal ACには今回で3年目・3回目の参加となります。一種のお祭りに参加しているような感覚で、私自身楽しんで記事を書くことができますし、実務の第一線で…

家裁調査官の論文によるプライバシー侵害の損害賠償を否定した最高裁判決(最判令和2年10月9日)

家庭裁判所調査官が、自身が担当した少年事件を題材として論文を精神医学関係者向けの雑誌及び書籍に掲載した公表したことについて、当該少年が原告となり、①当該調査官、雑誌の出版社、書籍の出版社を被告としてプライバシー侵害等による損害賠償請求訴訟を…

家裁調査官の論文によるプライバシー侵害、国家賠償を認めた判決(東京高判平成30年3月22日、原審:東京地判平成29年2月13日)

10月9日、第2小法廷で判決が予定されている、個人的に要注目の事件です。 ※最高裁の開廷期日情報 最高裁判所開廷期日情報 | 裁判所 1 事案の概要 家庭裁判所調査官(便宜上「A」といいます。)が自身の担当した少年保護事件を題材として、精神医学雑誌…

【判例メモ】参考判例 楽曲の公表権侵害に基づく損害賠償が認められた事例

著作権侵害で気になった裁判例があったので紹介します。 東京地判平成30・12・11判例時報2020年1月21日号57頁) 当事者 原告 音楽家(作詞作曲、歌手活動をしている者) 被告1 芸能レポーター 被告2 被告1が出捐するテレビ番組を放送した…