若手弁護士の情報法ブログ

某都市圏で開業している若手弁護士が日々の業務やニュースで感じたこと、業務において役に立つ書籍の紹介等を記していきます。情報法・パーソナルデータ関係の投稿が多いです。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

家裁調査官の論文によるプライバシー侵害、国家賠償を認めた判決(東京高判平成30年3月22日、原審:東京地判平成29年2月13日)

10月9日、第2小法廷で判決が予定されている、個人的に要注目の事件です。 ※最高裁の開廷期日情報 最高裁判所開廷期日情報 | 裁判所 1 事案の概要 家庭裁判所調査官(便宜上「A」といいます。)が自身の担当した少年保護事件を題材として、精神医学雑誌…

【書評】「歴史に残る外交三賢人‐ビスマルク、タレーラン、ドゴール」

歴史に残る外交三賢人-ビスマルク、タレーラン、ドゴール (中公新書ラクレ (677)) 作者:伊藤 貫 発売日: 2020/02/06 メディア: 新書 「世界史」と「外交」。このテーマにとても興味があります。 政治や外交についての素養はありませんが、交渉を扱うという点…

【書評】「逆転勝利を呼ぶ弁護」

弁護士業務は、法令や裁判例を基盤として成り立つものです。案件を受任した際には、当該案件について先例となる裁判例をリサーチすることになります。 つい、裁判例は所与のものとして、その判決を獲得するために当事者や代理人がどのよう工夫や努力をしたの…

【書評】「夫婦関係調停条項作成マニュアル」

離婚事件では、離婚の可否はもちろん、親権者の定め、養育費・婚姻費用、面会交流、財産分野(どの財産をどのように分配するか)といった多岐に渡る争点があり、特に定型的でない処理をする場合に調停条項に反映させすることは難しいです。 色々と文献を探し…