弁護士の経営戦略を考える上で参考になる書籍
大野潔「企業法務に携わる弁護士が最初に読む本」
法務部の経験があるコンサルタントが、ご自身の経験から、弁護士業界の非常識、改善すべき点をまとめている本。ページ数は少なくさくさくと読めます。受け身で待つのではなく積極的にこちらから出向く、長い文章の場合は最初に結論を出す等のアドバイスは参考になりました。
柿沼太一「事務所経営が変わる!具体的手法から学ぶ法律事務所のマーケティング&マネジメント」
事務所経営が変わる!具体的手法から学ぶ法律事務所のマーケティング&マネジメント
- 作者: 柿沼太一
- 出版社/メーカー: 日本加除出版
- 発売日: 2012/07/01
- メディア: 単行本
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中小企業企業診断士の資格を持つ弁護士が執筆したものです。経営戦略の理論を踏まえ、それを法律事務所経営の場面に活用するための具体的な手法を解説しています。受任ルート等のデータをまとめておく、顧客にアンケートをとる等、取り組みやすいツールを丁寧に、わかりやすく説明してくれており大いに勉強になりました。
北周士「弁護士『好きな仕事×経営』のすすめ」
弁護士「好きな仕事×経営」のすすめ―分野を絞っても経営を成り立たせる手法―
- 作者: 北周士
- 出版社/メーカー: 第一法規株式会社
- 発売日: 2018/06/27
- メディア: 単行本
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ノースライム先生こと北周士先生が編集代表となり、様々な分野で活躍する比較的若手の弁護士の経営スタイルや仕事の仕方を紹介している本です。各弁護士の専門分野はデータ保護、インターネット、学校問題、福祉、芸能等、実に多種多様で弁護士資格の持つ可能性に改めて気づかされました。
「選ばれるプロフェッショナル」
選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めていること
- 作者: ジャグディシュ・N・シース,アンドリュー・ソーベル,羽物俊樹
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2009/07/22
- メディア: 単行本
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専門性の高いプロフェッショナルを超えて、より高い次元でクライアントと向き合うアドバイザーという概念を立て、アドバイザーとしての姿勢や取り組み方を解説しています。クライアントがふとした雑談の中で出した疑問を逃さず徹底的に考えてクライアントに提示するといった方法は参考になりました。
栢野克己、竹田陽一「小さな会社の稼ぐ技術」
資金も人材も豊富な大企業ではなく、小規模零細企業という「弱者」がとるべき戦略を豊富な事例をもとに紹介しています。手書きのメッセージを添えるといった地道で手間がかかる方法が有効であることを気づかされました。
和仁達也「年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書」
弁護士兼コンサルとしてツイッターでも人気の中尾慎吾先生もお勧めされていた本です。価格の決定をクライアントに委ねるのではなく自分でアピールすること、そして何の職業あるいサービスと比較して自分を高く売るかという視点は目から鱗でした。漫然と業務をこなしていくのではなく、自分という商品をいかにブランディングして価値をつけていくかを常に考えなければならないと感じました。