消費者事件を取り扱う際のお勧めの書籍
弁護士の業務の中で、消費者事件を扱うことはよくあります。しかし、消費者事件は分野も幅広く、特別法も複雑で処理に苦労することも少なくありません。
そこで、消費者事件を取り扱う際に手元に置いておくと便利な書籍を紹介します。
目次
- 日本弁護士連合会「消費者法講義」
- 圓山茂夫「特定商取引法の理論と実務」
- 村千鶴子「誌上法学講座‐特定商取引法を学ぶ」
- 村千鶴子「誌上法学講座‐割賦販売法を学ぶ」
- 福崎博孝「カード被害救済の法理と実務」
日本弁護士連合会「消費者法講義」
消費者法の全般的な理解をするための入門といえばこの一冊です。各分野について難しすぎない範囲でまとめられています。
圓山茂夫「特定商取引法の理論と実務」
特商法の詳しい解説といえばこの本は外せません。非常に分厚くとても通読はできませんが、特商法の条文を消費者側に有利に活用する方法が具体的に書かれているので、訴訟や交渉において大いに役立ちます。
村千鶴子「誌上法学講座‐特定商取引法を学ぶ」
特商法は非常に重要な法律ではあるのですが、条文の文言が非常に長く難解で、条文だけ読んでもその意味を十分理解することは困難です。この本は特商法の全体像と各類型の典型例を極めてコンパクトに分かりやすく解説してくれているので、特商法のイメージを持つには最適です。
村千鶴子「誌上法学講座‐割賦販売法を学ぶ」
上記の書籍の姉妹本で、割賦販売法についてです。 消費者事件においては支払不能の抗弁等、割賦販売法の理解も不可欠ですが、この法律も特商法に負けず劣らず難解な構造をしております。この本で全体像をつかむのがいいでしょう。
福崎博孝「カード被害救済の法理と実務」
消費者事件ではカード被害も典型的な類型です。この本ではカード被害に焦点を絞って具体的な処理の方法を詳しく解説しています。
消費者法の分野では、法改正や重要判例が頻繁に出されるので、上記で挙げた書籍を参照しつつ、常に最新の情報にもあたって知識をアップデートする必要があるでしょう。