【書籍紹介】「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」:人間中心主義の大事さ
豊富な経験を持つコンサルタントが、コンサルがクライアントに提供するサービスやツールの問題点を詳細に解説し、痛烈に批判します。
社員をA〜Cにランク付けしたり、社員の業績を評価して給与に反映させるシステム等は、多大な事務処理上の負担が増すだけで会社にとってプラスにはならないと主張します。
筆者の一貫したメッセージは、美しいフレームワークやツールにこだわるのではなく、現場を重視して社員と十分なコミュニケーションをとり、全社で情報共有をしていくことの大事さです。数字やツールではなく、いわば「人間中心主義」とでもいうべきでしょうか。
企業は、感情を持ち不合理な行動をする人間の集まりである以上、その人間への深い理解がなければどんな対策をとっても意味がないと。
AIの発達、データ至上主義が幅を利かせがちな昨今の風潮の中、改めて人間ができることは何かを考えさせられる良い本です。