2018年の要注目の情報法関係のトピック
今年も本ブログでは情報法関係の記事が多くなりそうです。
さて、今年、個人的に注目している情報法関係のトピックを3つ取り上げたいと思います。
1.GDPRの施行
これは言わずもがなですね。今年の5月にEUの一般データ保護規則(GDPR)が施行されます。世界的にも厳しい取り扱い基準を定め、高額な制裁金も相まって、戦々恐々としている企業も多いのではないでしょうか。忘れられる権利やデータポータビリティ権、プロファイリングされない権利等、先進的な規定を多く取り入れているだけに、それらが実務においてどのように解釈・運用されるのか、非常に注目しております。
2.ベネッセ事件集団訴訟の判決
ベネッセ事件の最高裁判決は昨年10月に出ましたが、それとは別に原告2000名超の集団訴訟が東京地裁に係属しています。原告代理人によると、今年の春頃に判決が出される見込みとのこと。
改めてプライバシーについての関心が高まっている現在、裁判所がプライバシー侵害についてどのような判断を下すのか、大変興味深いです。
3.データポータビリティの検討会
昨年11月、総務省と経済産業省が共同で、データポータビリティのあり方についての検討会を開催するとの報道発表がされました。
年度内に4回ほど検討会を実施し、その結果をとりまとめたものを公表するとのこと。我が国の個人情報保護法制にも大きな影響を及ぼすことが予想されるので、どのような結果になるかに注目していきたいと思います。