【書籍紹介】破産管財業務をするのに必須の3冊
決して数は多くないですが、ポツポツ破産管財の事件を受けるようになりました。管財事件は、特定の依頼者がおらず自分の裁量が広い点が魅力的ですが、他方破産法の規律は複雑で一歩処理を間違えると大事故になりねず、慎重な取り扱いが必要です。
自分が管財事件を処理する上で、必ず参照しているお勧め書籍を紹介します。
中森亘他「破産管財BASIC‐チェックポイントとQ&A」(民事法研究会)
若手の管財人を念頭に、 受任から終了までの流れに沿って気を付けるポイントをコンパクトにまとめています。
野村剛司他「破産管財実践マニュアル」(青林書院)
上記の「破産管財BASIC」はコンパクトで全体像をざっと把握するのに有効ですが、こちらの「破産管財実践マニュアル」は非常に分厚いです。その分、かなり細かい点まで丁寧に解説されており、深く知りたいと思うときに便利です。リファレンスも素晴らしく検索に優れている点もおすすめポイントです。
全国倒産処理弁護士ネットワーク「破産実務Q&A200問」(きんざい)
破産実務Q&A200問~全倒ネットメーリングリストの質疑から
- 作者: 全国倒産処理弁護士ネットワーク
- 出版社/メーカー: きんざい
- 発売日: 2012/11/26
- メディア: 単行本
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破産事件を処理していく中で生じた問題についてのメーリングリストでの相談と回答を踏まえて体系的に整理した本です。概説書や体系書には掲載されていない極めて実務的・マニアックな問題も掲載されており、破産処理の現場での生々しい悩みと解決法を知ることができます。
もちろん、上記以外にもその都度色々な文献にあたりますが、まずはこの3冊を手掛かりとしてより深く調べていくという方法が今のところ最も効率が良いかなと思っております。参考になれば幸いです。